「仏画アート」は、人の領域で培養される
2019年 02月 25日
「仏画曼荼羅アート」講座の教室は、現在4か所で開講させていただいている。
この講座は、「写仏写経」を通して “想(創)像力” “発想力” “集中力” などを養い、独創的で精神性のある作品を制作しようというコンセプトでスタートした。
回を重ねていくごとに、新しいウェーブが起こってくる。それは、参加していただいている方々から発信されるウェーブである。それぞれの今の境遇を踏まえて、どういう思いで写仏写経に向き合っているのか。言葉での発信ではなく、実践をとおし、そのウェーブが見えてくる。
当初のコンセプトの上に乗っかる、それぞれのウェーブは、いまの心の状態であったり、身体の境遇であったり、身の周りに起こっている境遇の中から発信されてくるものだろう。それぞれの境遇の中から発信されるウェーブをキーワード的にまとめるなら次のようなものになる。
“平常” “癒し” “供養” “加護” “健康” “仏(神)心” “超越” など、さまざまな言葉に置き換えることができる。そしてそれらを踏まえて、「写仏写経」を継続していくと、新しい力(エネルギー)が創生されていくようだ。
それは、残された時間の使い方につながってくるようだ。参加していただく方々は60代、70代の中高齢者の方たち。その方たちは数々の経験や体験をされた方たちである。そしてその中には、病気を抱えている方、障害をお持ちの方などもおられる。そういった方たちが、自分が使える時間を利用し「写仏写経」を楽しみ、想像を膨らませ、自分を含む周りの人たちに向けて想いを馳せることができる時間になっていく。
それは、 “癒し” “祈り” “加護” “供養” “平常” へ、とつながっていくということになる。
そして、自分の力(エネルギー)の蓄積になっていくようである。
当方が想像し考えた以上に、「仏画曼陀羅アート」の役割が広がり膨らんでいく。方向を示すだけで、それぞれの方たちの領域の中で培養されていく。